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2008年8月13日 (水)

「ポニョ」問題

「崖の上のポニョ」ほど、賛否両論を巻き起こしている宮崎アニメもないのではなかろうか。

見た人が投稿するレビューによれば、ダメだと言うひとの意見は、とにかく破綻していると言うもののようだ。一方、それに対して良いと言う人の意見は、これは監督が5歳の子供のために作ったのだから、そういうことを考えず子供の心に返ってみれば素晴らしい、だいいち子供自身が大喜び!と言う。

私はまだこの映画を見ていないのだが、見に行った家内や息子は絶賛していた。

彼らとは息子がそれこそ5歳の頃の「トトロ」に始まって宮崎アニメを家族ぐるみで楽しんできたので、その皆が言うのだから、きっと良い映画だったのだろうと私は思う。

思う・・と言うもう一つの理由があって、それは私も昔からの宮崎アニメは大好きであるのだが、「ハウルの動く城」の時になんと見ながら寝てしまったと言う不祥事を経験して以来、以後の宮崎アニメを理解する力、ましてやそれをどうこう言う資格は自分には無くなってきているのではないかと言う、負い目を感じるからである。

それはさておき、なるほどそういうことかと思ったこの映画の評論があったので、紹介したい。

リンク:たけくまメモ  パンダとポニョ(3)

この人は「キングコング」のレビューを書いていたのを検索して知って以来、非常に私が共感できる、またユーモアのある筆致で素敵な評論を書く人なので、以後ブログを楽しく読ませてもらっていた。

今回も、「ポニョ」をダメだと言う人の理由と、うちの家族が良いと言った理由が良く分かった気がした。たけくま氏はこう言う。

・・・したがって、「アニメの初源」に回帰して作られた『ポニョ』が、無意識を形象化するシュルレアリスム作品になってしまったことはしごく当然だと考えます。しかしこのようなアバンギャルドを、現代日本の興行ルートに「ご家族向け映画」として乗せてしまうことは、ただ宮崎駿にのみ許された何かの間違いではないでしょうか。

結論として、見に行きたくなってしまったのである。

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