「残業ゼロの仕事力」
結構売れている本のようである。書店では平積みになっている。
私も読んでみた。なかなかに過激な社長の語録であるが、その結果が、19期連続増収増益と言うのだから、説得力がある。
何をやったかと言うと、極めてシンプルである。残業を一切禁止したのだ。
例外なく。断固として。
具体的には定時過ぎたら電気を消す。叫び声や怒号が上がろうが、絶対に電気を消し続ける・・・・。
しかしこの人の狙いは、残業を減らしてその経費を削減しようなどと言う目先のけちくささではない。
残業が職場の色々な問題を覆い隠してしまっている。残業をさせないことはそれを表にあぶり出すと言うことなのだ。
一見この社長の強固な意志や実行力こそが好業績の理由であるかのように思いがちだが、実はそうではない。
残業禁止にしてあぶり出された問題を、この人はきちんと一つずつつぶし、膨大な量の改革を積み重ねているのである。徹底した効率化による生産性の向上。これが好業績の理由である。
断固として信念をもって実行する。そして結果で社員に納得させる。
それでこそ社員がついてきて、会社も伸びると言うことなのだろう。
一見過激な表面上のやり方だけ真似すると大やけどする本である。
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コメント
「残業が当たり前」になっている人・会社にとっては、思い切りや徹底が必要ですね。
残業しなければ、有意義なトワイライトを楽しめるんですから。
投稿: 葛飾のオヤジ | 2008年5月20日 (火) 07時00分
残業、せめて週1日はノー残業デーつくりましょうよと提案しても、どこの会社でも全然きいてもらえないです。無理だって。
無理っていってるからダメなんですよねーーー(怒)
なんでも変えようと思ったら、無理をしなくちゃ変わらないのに。
それはそうと、JALの飛行機・・あの鶴のマークがもう飛ばないって寂しいですね。
投稿: hirorin | 2008年5月20日 (火) 11時35分
>オヤジさん
自分は仕事終わったから帰りたいのだけど、周りがまだやってると帰りづらいとか、帰ろうとするとじろっとにらまれるとか、そういう風土の会社はまだ多いのではないでしょうか。
残業を悪いことと言い切るのもまた勇気のいることです。
残業代出ようが出まいが関係なく、やらなくちゃいけないからやっている!と言う責任感の強い社員にお前のやっていることは悪だ!と言えるかと言う。。。
難しいですよね。
でも、だから残業は無くならないのですね。
>ヒロリン
無理と言う中には、忙しいからと言うこともあるだろうが、今の風土を変えるのは簡単ではないと言う意味も含まれていると思う。
何でもそうだけど、変えると言うことは簡単ではないね。
何故なら、変えると言うのは、今までの自分を否定すると言うことだから。
だから責任ある立場にいて、それなりに頑張ってきたと言う自負のある人ほど、簡単に変われないと言うことなのだな。
何故ここで鶴のマークの話になるか不明だが(笑)
鶴マークが無くなってからもう結構経つけど???
投稿: TODO | 2008年5月21日 (水) 00時07分
↑↑
ひろっコは酔っていたのだろう(笑)
ひろっコのカアイサに免じてやろう、我々はオ・ヤ・ジだから。
ところで、我社でも残業はあるが、「今日やらねば殺されるのか?会社が無くなるのか?」という突き詰めにたてば、残業は減らせる。
投稿: 葛飾のオヤジ | 2008年5月21日 (水) 01時21分
>オヤジさん
まあ確かに1日残業しなくても死んだり倒産したりはあり得ないだろうが、仕事のスピードを変えないで働く時間を減らせば生産量は必ず減る。
生産量減って良いって言うなら残業を減らすことは簡単だ。
でも課題は残業を減らしながら、生産量はむしろ増やしたいと言うところにある。
生産量=能力×時間×効率 だ。
能力を一定とすれば、減らした時間の分以上に効率を上げる、即ち仕事のスピードを上げることが必要になるのだな。
問題はそこなのだ。と思う。
投稿: TODO | 2008年5月21日 (水) 22時21分
・・難しくなってきたな。
「能力」と「効率」とは、小生にとって同じに感じるンですが、いかがでしょう?
「仕事のスピード」ではなく、
「仕事の質」という路線もいかがでしょうか?
時間に余裕が出れば、発想も沸いてくるし♪
投稿: 葛飾のオヤジ | 2008年5月21日 (水) 22時42分
>オヤジさん
「能力」と言うのは簡単な例えで言えば計算がどれくらい速くできるか?と言う人それぞれの力。
「効率」と言うのは、同じ力を持っていても計算している途中で人から話しかけられたらスピードが落ちる。
つまりどれだけ最大限の「能力」を発揮させる状態にしているかが「効率」と言うことではないかと思う。
もちろん、仰るように発想を湧かせるためには余裕が必要だと思う。
でも時間に余裕を持たせるためには、スピードつまり効率を上げなくてはそれも出来ないよね。
会社が利益を出して生きながらえるためには、生産性を上げることはどうしても避けられない訳だから。
な~んか難しい話に引き込んでしまってすまん!(笑)
投稿: TODO | 2008年5月23日 (金) 00時37分
「能力」と「効率」との違い、お陰さまでよくわかった!(「能力」はCPUみたいなもんですね)
ところで、
時間に余裕を持たせるために、我社では「他社員や他社に分担する」仕組みもしていますよ。
投稿: 葛飾のオヤジ | 2008年5月24日 (土) 06時52分
去年の春に羽田でずーっと飛行機見てたら
鶴丸マークの飛行機が飛んでましたよ!!
カメラ小僧がみんなで狙ってて、私ももちろん撮りました。
それが5月31日で最終なんだって・・・
6月1日だともう見られないから、31日はきっとカメラ小僧がいっぱいいるはず。
投稿: hirorin | 2008年5月25日 (日) 22時33分
>ヒロリン
へーそりゃ知らなかった。
鶴丸は日本っぽくて良かったよね。
まあ時代とともに移り変わっていくものの一つかなあ。
投稿: TODO | 2008年5月26日 (月) 22時35分