「リターナー」
あの「ALWAYS・三丁目の夕日」を撮った山崎貴監督の作品であるが、この映画の知名度は低い。
私は「三丁目」の前にこの「リターナー」を見ていたので、その監督が「三丁目」をやると聞いた時に、へえ?と意外に思った。と言うのも、この「リターナー」は、「三丁目」とは全く違う、SFアクションものなのである。
この映画、実は見た人は大笑いするか腹を立てるかの二つに評価が分かれる可能性がある。それは何故かと言うと、もうハリウッドSF大作の大パクリ大会なのだ。
少なくとも、「E.T.」、「ターミネーター」、「インディペンデンスデイ」、「バック・トゥ・ザフューチャー」、「マトリックス」が入っていることは誰が見ても分かる。
でもそういう軽薄なノリがこの映画の持ち味であって、私はこれを盗作と目くじら立てるよりも、よくもこれだけ監督が好きな映画を全部寄せ集めて自分のやりたいことやったな!と言う爽快感すら感じるのである。
このあたりの茶目っ気が、「続・三丁目の夕日」における冒頭のサプライズシーンにつながるのだろう。
金城武、鈴木杏と言う主役に対する悪役が岸谷五朗と言う、ベタなのかマニアックなのか分からないキャスティングもまた妙。
特に鈴木杏の演技が若いのに出色で、映画全体を引き締めている。
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コメント
「リターナー」、実は好きです( ̄∀ ̄)
金城と鈴木杏の関係は「レオン」に通じるものがあるし、バイクに二人乗りの時にスピンターンで銃を向けるのは「M:I-2」へのオマージュですねー。
でも、ラスト付近は涙腺が緩んだりします。金城の「アルデンテ、食うんじゃなかったのかよ・・・」とかね。
ラストのラストで「リターナー」というタイトルの意味がわかるのも、にくい演出。
あと、擬態宇宙船を真似たのが「トランスフォーマー」って、どうでしょう(笑)違うか。
投稿: いおす | 2008年4月 4日 (金) 00時31分
おお同好の士!
あれは「M:I-2」だったか。どこかで見たようなシーンだとは思ったが!
「トランスフォーマー」を見た時にこの擬態宇宙船を私も思い出しましたが、マイケル・ベイが「リターナー」を見ていたとはちょっと思えませんなあ。
投稿: TODO | 2008年4月 5日 (土) 12時06分