「鉄道員(ぽっぽや)」
DVDショップの店頭で「今のお前はこれを見よ」と言う声を聞いた気がしたと言えば大げさだが、無性に見たくなって買ってきた。
金曜の夜に泡盛を飲みながら少しほろ酔い気分で引き込まれていったら、クライマックスで高倉健が男泣きするシーンでは一緒に自分も泣いていた。正直、この歳になってこんなに泣いたのは恥ずかしいくらいである。
何度見ても良い映画だが、ほんとにこの時の広末涼子は良すぎ。
どんな映画でもそうだが、その映画が良いと感じられるかどうかは、主人公の生き方に共感できるかだろう。
高倉健演じるこの映画の主人公は、鉄道員一筋で幼い娘が死んだ夜にも駅を守っている男。確かに家族からは決して良い夫でも父でもない。
見る者にとってはそんな主人公の頑固さ、身勝手さに共感できないと感じることもあるだろう。
だが、彼も家族への愛と鉄道員としての責任と誇りの狭間で苦しんで生きてきたのだ。そこに共感できるかどうかがこの映画を良いと思えるかどうかの分かれ目だと思う。
正月の夜、彼の元に奇跡が届けられる。それは今までの彼の罪への赦しと癒しである。
この映画を見て泣けるのは、決して悲しいからではなく、真に幸福を感じた時の涙なのである。
そういう意味で、この映画はハッピーエンドであるとも言えるのだと思う。
鉄道員(ぽっぽや) | |
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コメント
健さんの「男涙」をみちゃったら
小生だって、つられちまいますよ。
投稿: 葛飾のオヤジ | 2008年2月10日 (日) 07時02分
>オヤジさん
うん。てゆうかあの場面見て泣けないやつぁ俺は信用できないねっ!
投稿: TODO | 2008年2月10日 (日) 22時18分
ぽっぽやは月刊アフタヌーンへの短期集中連載で、
漫画にもなっていますよ。
映画版同様に漫画版の方も泣けますよ。
投稿: まさ | 2008年2月11日 (月) 15時20分
>まさ
ほほう。漫画は見る機会がなさそうだなあ。
この映画の駅は実際には別の名前の駅で駅舎や周りの建物などはそのまま保存されてるそうですね。
一度カメラ持って行ってみたいなあ。
投稿: TODO | 2008年2月11日 (月) 18時32分