近頃気になる言葉
それは、「内部統制」。
気になると言うより、嫌いな言葉だ。
人事や総務を生業とする私としては、会社がリストラを始めてクビを切ることが仕事になってきたらこの仕事を辞めようと思っていた。
幸い、そういう事態には至らずにいるが、この生業にとって今時リストラに替わって現れた、いやーな感じのする言葉である。
何故、いやな言葉なのか。
それはその根底に「性悪説」がぷんぷんするからである。
企業を守るためには、社員が何か悪いことをしでかさないようなシステムを作る必要がある。
確かに中にはマニュアルを守らなかったり、私腹を肥やそうと言う良からぬ社員もいるかも知れない。
しかし社内に内部統制のシステムを徹底すると、今までそんな不正やルール違反など考えたこともなく、真面目にきちんとやってきた社員に対しても、「お前は信用しないよ」と言う通告をつきつけることになる。
人間、がんばって仕事をしようとするのは、自分を信頼してくれていると感じられるからではないか。
「お前は信用しないよ」と言う相手のために誰が働こうと思うだろうか?
もちろん、確かに、企業を守るために必要なことであるのは分かる。
でも、どうしてもまともではないもの、不健康なものを感じてならない。
そして、例によってアメリカの陰謀を感じるのである。
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コメント
企業を守るため・・
でも、そんな画一的に心ないことしてたら、最終的によい企業にはならないですよね、きっと。
会社は社員あってこそ会社だから、一緒に伸びていこうっていう意識を統一する努力をすべきです。
なーんて話を社長としても、「そんな甘いこといってる場合じゃない」って一蹴されることも多いです。
投稿: hirorin | 2007年4月25日 (水) 00時11分
>ヒロリン
「そんな甘いこと言ってる場合じゃない」なんてことを偉そうに言ってる経営者の方が甘いと思いますね。
恥ずかしそうに言うならまだ見込みがあるけどね。
実際現実はそうだと言うのは分かります。問題はそれで良いと開き直ってること。
目の前のことしか見ない会社、もしくは見る余裕のない会社には未来がないってことです。
投稿: TODO | 2007年4月25日 (水) 23時18分