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2006年10月21日 (土)

宇宙戦争

DVDが1,500円で安くなっていたので買った。

これを劇場で見た時には、圧倒的な迫力と恐怖に打ちのめされただけで、「すげー!こえー!」と言う感想しかなくて、直後にはこれは何度も見たいと思うような映画じゃないと感じていたが、時が経つと特にあの街の交差点の真ん中からヤツが最初に出てくるシーンをもう1回見たいと言うようになった。

再度見て、さすがスピルバーグだと唸った。スピルバーグはこうした怖がらせ映画、しかも必ず子供登場と言うスタイルに実力が遺憾なく発揮されると思っている。「ジュラシックパーク」がその最たるものだ。

スピルバーグの映画では、父親と子の関係が描かれることが多い。父親がいなかったり、いても決して幸せではない関係だ。「未知との遭遇」、「E.T.」、「A.I.」、「フック」、「ターミナル」などがそうだ。

そしてこの「宇宙戦争」での父親は、妻とは別居し、息子には反抗され、娘の生まれつきのアレルギーすら知らなかったと言うダメ親として描かれている。息子には、「僕たちを母さんのところに連れて行きたいのは自分が自由になりたいだけだろ?!」とまで看破される。

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彼は、絶望的な状況の中で生き延びることを余儀なくされる。子供達に愛と言うものを感じることなく生きてきた彼が、子供達を何故守らなくてはいけないのかすら考える余裕もなく、敵は自分たちを殺そうと迫ってくる。彼にとって生きること、子供を守ることは本能のレベルだったのだろう。そして、それを成し遂げた後で、彼の心の中には今までにない感情が生まれていた。

この映画は非常に賛否が別れているようであるが、私は最高のVFXによる恐怖と、スピルバーグのもう一つの永遠のテーマとも言える父と子を描いたことで、実にスピルバーグの神髄と言える映画だと思うのだ。

B000FBHTO4宇宙戦争
H.G.ウェルズ スティーブン・スピルバーグ トム・クルーズ
パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン 2006-07-07

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