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2006年10月23日 (月)

ラナイ島の紀行文

jazzさんの素敵なサイトKailua Boat Rampで、ラナイ島のことをコメントさせて頂いたら、昔読んだ本の一節を思い出した。

この本は江國滋氏の「阿呆旅行」と言う紀行文集で、大学時代に何故か大好きで何度も読み返した本だ。
昭和48年の著作。氏は今は亡く、娘の江國香織さんの方が有名になった。

内容は軽妙なタッチの日本各地の紀行文なのだが何故かその中にハワイに行った唐突な一編がある。

Eguni

もう30年前に読んだのに、良く憶えているその一部分を引用させて頂く。
ラナイ島を筆者が訪ねたくだりだ。

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「このへんのドライブ、あぶないんよ。ときどき鹿がよぎるからね」
などとつぶやきながら、大きなシボレーを無造作に運転する様子は、どこからみても人のよい雑貨屋のおっさんという感じである。よく舗装された道路の両側は、見渡すかぎり鈴なりのパイナップル。人影はまったくない。小さな雉子(きじ)が車の前を何度かよたよたと横切っていった。
「どう、あんたたち、すこし早いがこれからビーチで昼飯にしようやないか」
と車を走らせて、ついたところがポロポイ海岸。ポロポイは「そぞろ歩き」という意味だそうだが、ここにも人の姿は殆ど見当たらなくて、なんだか白昼夢を見ているような心持である。ご馳走は車に積んできたアイスボックスの中にぎっちりつまっているが、圧巻は一人あたま一ポンド八オンスの牛肉。換算すると六百八十グラム、百八十匁。こいつを炭火でバーベキューにして、キラキラ光る白い砂と青い海に目を細めながら、冷えたビールをぐいと飲んだら、これで今死んでも悔いはないというぐらいうまかった。

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今改めて読むと、やっぱりこの人の文章のタッチは好きだ。
私が書く文体は、若い頃に読んだこの人の文章の影響が少なからずある気がしてきた。

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コメント

TODOさん、Aloha・・!。

自分のブログ、紹介して頂いて・・
恐縮です・・・(笑。

恥ずかしながら、江國滋氏はおろか江國香織も
読んだ事がありません・・・(汗”

でも、昭和40年代のHawaii・・・
Waikikiに行くだけでも凄そうですよね・・!。

それを当時のラナイ島に行くなんて・・・凄い。

どんな光景が目の前に広がっていたのでしょうか・・?
どんな音が聞こえていたのでしょうか・・?

キット紺碧の空の向こうに宇宙が見えた事でしょうね・・!。

自分・・・、意外にヘビーな話題を”軽妙なタッチ”で
書くTODOさんの文章が結構好きだったりもします・・。


ではでは、Mahalo。


投稿: jazz | 2006年10月24日 (火) 20時44分

>jazzさん

なんでもラナイ島で当時ただ1件のスーパーの経営者が自家用機で案内してくれたとのことです。やっぱり当時は普通の人は行けない場所だったんでしょうね。
とにかく何もないところが素晴らしい!と著者は評しています。

私の文章をお褒め頂き、光栄です。

投稿: TODO | 2006年10月24日 (火) 21時56分

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